Down Under

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　　　　　　　　　　　　　　（アボリジニ民族旗）

2002/10/12、バリ島爆弾テロで亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。

　1989年10月、生まれて初めての飛行機＆海外としてこの国を訪れた。
ほんの少し前まで”白豪主義”なるものがあったとも知らずに。
すれ違いざまに汚い言葉を吐き捨てられたこと、両手でも足りず。
368日間の滞在終盤、アデレードの街角で見た”NO JAP CITY”の貼り紙は
未だに頭の片隅にこびりついている。
20代最初の年に人種差別を体験できたことは、今となっては”良い経験”だったと思う。

　流刑地、そしてアボリジニ虐殺から始まったこの国の本当の姿を知るためには、
是非長期滞在をオススメする。
もちろん、”良い人”も大勢暮らしているので、良い出会いがあることを願う。

国土：面積771.3万ｋ㎡。（日本の約20.4倍）最高峰はMt.Kosciusko(2228m)
人口約1950万人（2002年）

オーストラリア行きの理由に”治安の良さ”をあげる人がいるが、？？？
シドニーにおける人口10万人あたりの犯罪発生率を日本と比べると・・・

窃盗犯:日本の7倍　　強盗犯:78倍　　性犯罪:11倍(2000年)

つまり、語学学校や旅行業者の言う”治安の良さ”は、”欧米諸国に比べて”の部分が
省略されているのである。

バリでの爆弾テロ以降、オーストラリアではイスラム教徒への迫害が多発しているそうだ。
報復としてオーストラリア国民がインドネシアで自爆テロをすることはないと思うが、
また”あの頃”へ戻らないよう、切に願う。（キリスト教徒：70.3%、イスラム教徒1.3%）

良い出会いなどもあったので、僕自身にとっては満足できる旅となった。

※”NO JAP～”の貼り紙は当時、MFP（マルチ・ファンクション・ポリス）という近未来的都市を
アデレード郊外に日豪が協力して建設する案が判明し、それに反対する地元右翼の連中が貼ったもの。

※368日滞在：当時のワーホリ・ビザは13ヶ月で、発給当日から有効だった。
（現在は入国してから1年）

※白豪主義：白色人種以外の移民を制限しようとする主義・政策。移民はヨーロッパの、英語を話す白人に
限るとした考え方。
（法制上は1967年に放棄）2000年時点でのアボリジニ人口は約43万人（豪全体の約2.2%）

オススメ書籍
”残酷な楽園”　Life is shit sandwich　降旗　学　著　　小学館
オーストラリア＝グレートバリアリーフ、コアラ、エアーズロックと思っている方々へ

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