厄介な前例


アメリカの心理学者が書いた本を読んでいて、興味深い行を見つけた。

”あなたが情報を得たいと思う相手と話をするときは、相手の話を最大限に
引き出すために、以下の点に気をつけてほしい・・・”という項に

”あなたの手持ち情報を先にバラしてはいけない。質問をして話を聞き出すのは、
既に知っていることと矛盾がないかどうかを調べるためなのだ。

第二次世界大戦中、イギリス軍はドイツ軍の暗号解読に成功し、彼らが今まさに
コヴェントリーの町を攻撃しようとしていることを事前に察知した。
しかし、ここでチャーチルが住民を避難させてしまったら、暗号を解読したことが
バレてしまい、敵は暗号を変えてしまうだろう。
住民の命か、今後探知できるであろう膨大な量のドイツの作戦計画か。
チャーチルはどちらをとるか悩んだ末、住民には何も告げず、大勢の命が失われた・・・”


昨今の出来事の中にも、この悪しき前例を踏襲したものがあったとしても不思議ではない。

”2001年夏、アメリカ政府はアルカイダの暗号解読に成功し、彼らが今まさに
ニューヨークの街を攻撃しようとしていることを事前に察知した。
しかし、ここでブッシュがWTCで働く会社員を避難させてしまったら、(中略)
ブッシュはどちらをとるか悩んだ末、住民には何も告げず、2000人以上の命が失われた・・・”


【ニューヨーク共同】米誌ニュ ーズウィークは22日、テロ組織アルカイダの関係者が、
7月4日の独立記念日前後にテキサス州を襲撃する計画に言及していたことが
米情報機関の通信傍受で分かったと報じた。米捜査当局はパイプラインなど石油関連施設が
標的となる可能性 があるとみて警戒している。
[共同通信社:2003年06月23日 13時35分]


本当に重要な情報は公にされない。

どうなりますやら。



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