バリ爆弾テロ・続報 3


【クタ(インドネシア・バリ島)17日時事】インドネシアのイスラム法学者で、東南アジアのイスラム過激組織
ジェマ・イスラミアの精神的指導者とされるアブバカル・バアシル師(64)は17日、時事通信の電話取材に応じ、
バリ島の爆弾テロ事件について「自分は無関係だが、当局が逮捕するというなら、覚悟はある」と述べた。
ジェマ・イスラミアはテロ組織アルカイダとの連携が指摘され、オーストラリア当局などは
今回の事件に関与したとの見方を示している。これに対しバアシル師は「ジェマ・イスラミアなど知らないが、
わたしの説教を受けた人が自然にグループを形成した。彼らをテロリストともテロ組織とも思わない」と強調した。
バアシル師がサウジアラビア人から資金調達して武器を購入しているとの一部報道については、
「でっち上げだ。自分は説教をしているだけ」と否定。
ただ「説教を聞いた中に逮捕された人間がいるのは事実だ」と話し、その影響力を認めた。
また、バリ島の爆弾テロ事件については、「イスラム教徒のやり方ではない。われわれは先制攻撃はしないし、
戦争でも女性や子供は殺さない。
イスラム教徒を敵視する米国の陰謀である可能性がある」との従来の主張を繰り返した。
バアシル師は1984年から15年間マレーシアに滞在。同国の治安当局は、ジェマ・イスラミアの組織化を
指導した人物とみなしているが、同師は「ハチミツを売って生計を立て、小さなモスク(イスラム礼拝所)で
説教を続けていた」と反論した。(時事)

【デンパサル(バリ島)井田純】インドネシア・バリ島の爆弾テロ事件で、インドネシア国家警察当局者は16日、
拘束して事情を聴いていたインドネシア人2人を、事件の容疑者として正式に逮捕。さらに別の2人も逮捕する
方針を明らかにした。しかし、4人が爆破に直接関与した証拠は明らかでなく、犯行組織の特定などにつながるか
どうかは微妙だ。当局者によると、逮捕した2人はロンボク島出身のイスラム教徒で、事件現場からIDカードが
発見されたため、発生当時、現場付近にいたとみられる。事件当夜に現場を訪れた目的などについても、
明確な供述が得られていないという。
逮捕する方針の2人のうちの1人は、同国空軍を解雇された元軍人。爆弾の専門知識を持っており、
事件に使用された爆弾の製造にかかわった疑いが持たれている。
当局は、テロとの関連が疑われているイスラム過激派「ジュマー・イスラミア」との関連など、背後関係についても
調べている。警察はこれまで、外国人を含む数十人から参考人聴取を行っている。
[毎日新聞10月17日] ( 2002-10-17-00:59 )

【クタ(インドネシア)17日】インドネシア警察はバリ島の爆弾テロ事件とイエメン・マレーシア・コネクションとの
関係を捜査しており、インドネシア人の容疑者4人を逮捕する見通しである。また犠牲者の身元確認作業が
難航し、情報機関の事前の警告も生かされなかったことが明らかになり、遺族などの間からは
怒りの声が高まっている。
オーストラリアは12日の爆弾テロでオーストラリア人約120人が死亡したと見ており、ハワード首相は
遺族に会うため17日に現地入りする。同首相は同夜の追悼ミサに出席する。
オーストラリア、インドネシアおよび米国は揃ってこの爆弾テロがアルカイダ・ネットワークか関連する
地元イスラム教徒過激派の仕業と非難している。インドネシアの新聞は17日、イエメン人とマレーシア人に
率いられた7人の外国人が爆弾テロを計画し、実行したと報じ、また4人のインドネシア人が正式な
逮捕に先立ち拘留されていると伝えた。
ジャカルタ・ポスト紙は外国人グループに欧州人1人が含まれており、中部ジャワのスマラン経由で
バリ島に入ったと報じた。スマランではバリ島クタ地区の満員のバー2軒を爆破するのに用いた爆薬を準備したと
信じられている。これまでに183人の遺体が収容されたほか、負傷してオーストラリアの病院に空輸されたあと
死亡した人が2人いる。しかし、この集計に入っていない人もまだかなりおり、
死者数はもっと増えるものとみられている。    〔AFP=時事〕

【ジャカルタ17日】インドネシアの証券アナリストらは17日、先週末のバリ島の爆弾テロ事件のおかげで
同国のリスクプレミアムが上昇し、消費者信頼感が低下するため、今年の経済成長率は低ければ
3.1%に落ちるとの予想を明らかにした。爆弾事件前の政府の予測成長率は4.0%だった。
昨年の成長率は3.3%だった。
同国の国営バハナ証券のエコノミスト、ブディ・ヒクマト氏はフランス通信(AFP)の子会社である
AFXアジア通信に対し、成長率が事件前の同社独自予想の3.4−3.8%から3.1−3.3%に低下するだろうと
述べた。爆弾事件は観光客数と外国からの投資の減少をもたらすと予想されている。
事件は観光シーズンがピークを迎える直前に起きた。 昨年のインドネシアの観光収入は約56億ドルで、
バリ島はその27%を生み出している。(AFP=時事)

[キャンベラ 17日 ロイター] オーストラリア政府は、インドネシア・バリ島の爆弾テロ事件後に、
オーストラリア人の安全にかかわる「不穏な新情報」を入手したとして、インドネシアに滞在するオーストラリア人に
国外退去を勧告した。 オーストラリアのダウナー外相は、渡航情報の危険度を引き上げたことについて、
12日の爆弾テロ事件後に、オーストラリア人に対する「脅威全般に関する不穏な新情報」を入手したため、
と説明している。バリ島爆弾テロ事件では、180人以上が死亡したが、オーストラリア人の死者数は、
最大で119人に達する恐れがある。 [ロイター:2002/10/17 14:43]

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