バリ爆弾テロ・続報 2


・【ニューヨーク共同】米政府がインドネシア政府に対し、バリ島爆弾テロ発生の数週間前から何回も、
ウサマ・ビンラディン氏のテロ組織アルカイダに関係したグループが米国人や西洋人を殺す
テロを計画していると警告、犯行前日にも注意を促していたことが16日明らかになった。
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)が同日報じた。
[共同通信社:2002/10/16 14:30]

・オーストラリアのハワード首相は15日、インドネシア東部バリ島の爆弾テロ事件に絡み、
オーストラリアが事前に米国から国際テロ組織アル・カーイダによるテロの危険性について
警告を受けていたとの報道に対し、「特定のテロの警告はない」と否定した。
16日付の豪紙オーストラリアンが伝えた。同紙によると、警告は、米中央情報局(CIA)が9月、
東南アジアにおけるウサマ・ビンラーディン側近を聴取した際に察知したとされる、
インドネシアなどでの大規模テロ攻撃計画に関するもの。
オーストラリア国内では、政府が注意勧告などを怠ったとの批判も出ているが、
首相は「インドネシアでテロの危険性が増しているという一般的な警告はあった」と認めたが、
「特定のテロを指すものはなかった」と弁明した。(シドニー支局) [読売新聞社:2002/10/16 11:14]

・16日付の英紙フィナンシャル・タイムズは、バリ島爆弾テロに関与した可能性が指摘されている
東南アジアのイスラム地下組織「ジェマ・イスラミア」の指導者アブ・バカル・バシル氏が、
サウジアラビア人の資金援助を受けて、インドネシア国軍士官から違法に爆発物や武器を購入したと報じた。
米軍に拘束されているテロ組織アルカイダの
メンバーの供述内容として伝えた。 [共同通信社:2002/10/16 14:40]

・[キャンベラ 16日 ロイター] インドネシア・バリ島で発生した爆発事件で、オーストラリア外務省は
同国の観光客33人が死亡、依然として140人が行方不明になっていることを確認した。
多くの遺体は損傷が激しく、確認作業は遺体にあったクレジットカード、各種書類、
装飾品などを手がかりに行われている。

・【クタ(インドネシア・バリ島)共同】インドネシア警察当局者は16日、バリ島爆弾テロで使用された
爆薬について、多数の死傷者を出したディスコの事件は高性能爆薬RDXなどで米名誉総領事宅前の
事件はTNT火薬とみられると明らかにした。いずれも同国内で入手可能という。
海外から持ち込まれた軍用高性能爆薬C4ではなかったことで国内でRDXを入手できる組織の捜査が
必要となった。 [共同通信社:2002/10/16 13:30]

RDX=Research and Development Explosive (トリメチレントリニトロアミン )
[別名]ヘキソーゲン、サイクロナイト、 [性質]白色針状結晶。融点は204℃。
ニトロアミンであるためにニトロ化合物よりもやや爆発しやすく爆発威力も大きい。
軍用炸薬として第二次世界大戦において世界各国が最も力を入れて大量生産方式の開拓確立に
努力した爆薬(旧日本軍では硝ウ(宇)薬と称した)である。

融点が高いので融点の低いTNT40%を混ぜたコンポジションB−2(Composition B−2)や、
サイクロトール(Cyclotol)、硝酸アンモニウム48〜54%と硝酸グアニジン32〜36%を混ぜたアンガ(瓦)薬、
ワックス9%を混ぜて純性化したコンポジションAなどとして使用されている。
(中略)余談だがオウムが都庁に送りつけた郵便爆弾の爆薬はこのRDXだった。
爆速は約8350m/secである。 [物理的性質]爆発熱:1300cal/g 
爆発生成ガス容積:908リットル/kg(標準状態)
水、アルコールに不溶。 [製造]ヘキサメチレンテトラミン(ヘキサミン・市場価格25gで¥1000)を
多量(ヘキサミンの6倍以上)の濃硝酸と少量の過マンガン酸カリウムでニトロリシス化したあと、
廃酸と反応生成物と共に温湯中に注いで副生成物を分解させ、沈澱した結晶を濾過して分離させ乾燥して作る。
[注意点]有毒で体内に入るとテンカン症状を起こす。                 ”とあるサイト”より抜粋

硝酸、アセトン、炭酸ナトリウムがあれば作成可能。   TNT火薬の1.5倍の破壊力がある。


”C4”はRDXを91に対して可塑剤9の割合で混合された爆薬だそうだ。
(可塑剤:かそざい) 成形や加工をしやすくするためにプラスチックや合成ゴムに添加する物質。
C4はX線では感知出来ず、信管がないと爆発しない。直接火をつけても着火剤にしかならないらしい。

現地警察はC4でないと言っているようだが、根拠があいまいである。
C4の成分中、91%はRDXなのだから現場からRDXの成分が検出された場合、
C4の可能性もあるわけである。爆薬の特定は時期尚早だ。

2001年3月、タイ・ドンムアン空港でタクシン首相が搭乗予定だったタイ航空機が爆破された。
この事件でRDXの成分が検出され、C4が爆発したと断定された。

インドネシア政府は、事件はアルカイダなどが関連する国際テロではなく、あくまで国内問題として
済ませ、アメリカなどの介入を阻止したいのだろうか?
(イエメンでの米駆逐艦コールへのテロの際に使われた爆薬と成分が似ているとの報道もある)

と、ここで最新情報が。

・【バリ島(インドネシア東部)16日=関泰晴】バリ島の爆弾テロ事件で、現地の警察当局は16日、
現場付近で軍用の高性能プラスチック爆弾「C4」に使われる爆薬「RDX」が検出されたことを
明らかにした。RDXの検出で、インドネシアで入手しにくい爆弾が国外から持ち込まれた可能性が
強まり、警察当局は国際テロ組織による犯行説を軸に捜査を進めている模様だ。
警察当局の発表によると、
「RDX」が検出されたのは、爆弾が仕掛けられていたと見られている自動車。
多数の死者・行方不明者を出したディスコ「サリ・クラブ」の前で爆発したもので、残骸を調べ、
使用された爆薬が「RDX」であることを特定したという。
また、警察当局は、事件に関与した疑いで拘束中のインドネシア人の男2人を16日も、
バリ島南部デンパサールの警察施設で取り調べていることを明らかにした。
[読売新聞社:2002/10/16 20:29]

あれれ?共同通信、またやっちまった?誤報だろうか?担当記者の知識不足か?

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