バンクーバーへ

      

                BC州旗


自宅から成田へ  2002/01/21

 予想通りの雨となった。しかも叩きつけるような横殴り。雨男の本領発揮である。
自宅から最寄駅まで3分、信号に捕まったので5分。ずぶぬれである。
新宿駅のホームで成田エクスプレスを待つ間も、横から吹き付けてくる。ホームはビチョビチョ。

 成田が近づくにつれ雨足はますます強くなる。稲光を伴った雨が窓を流れていく。
視界はゼロに近い。通過していく駅名もわからないほどだ。
昨夜徹夜したため睡魔が襲ってくる。危うく第2ターミナルで降り損ねるところだった。

 気温16℃。中途半端に暖かい。前日発送しておいたスーツケースを拾う。
HISのカウンターで手続き。6,7名の対応に30分もかかる。
しかも横風がとても強いとのことで離陸が見合わされているらしい。
17時半に発表があるのでその指示に従えとのこと。19時発の予定も変わり、18時15分からボーディングで
エアカナダは18時半に飛びたいと言ってきているそうだ。

 結局、他の飛行機も大幅に遅れ18時35分から搭乗開始。搭乗完了後更に30分機内待機。
定刻から30分遅れの19時半、ようやく離陸となった。
機長が”途中気流が乱れているのでかなりの揺れが予想される”とアナウンス。
その通り、今までのフライトで1番の揺れであった。機内食も満足に口に運べない状態で、時折乗客が
悲鳴をあげる。その後も1時間おきくらいの間隔で気流が乱れ、気体がブルブルと揺れる。
アリューシャン列島南のベーリング海上空、通称”低気圧の墓場”での揺れは凄まじかった。

 エアカナダの機種はエアバスA340、年式は不明だが目の前のテーブルは壊れていた。
着席しようと思った時から既にテーブルは出された状態だった。
何度も閉じようとしているうちに、気が付けば左人差し指の爪が割れている。
機内食もはっきり言って期待はずれ。いままでの搭乗経験の中ではワーストランク。

 2つ前の席の女性が体調を崩したらしく、酸素吸入を受けていた。
左横のおばはん三羽烏は”イエローナイフ・オーロラの旅”らしい。ピーチクパーチク、鳥目にもならず
しゃべり続ける。空が白み始めた頃、後席の女性2人組が何やら話している。
”うわ、大陸だ!”、”流氷だ”。彼女らは小窓から雲を眺めてそう呟いた。

 定刻から30分遅れでバンクーバー国際空港に到着。
降機直後にパスポートの提示を求められる。中国のパスポートを所持している人達がアームの横で
集められていた。通路を進みイミグレーションが見渡せるデッキへ。物凄い人の数。ただでさえ30分も
遅れた上にこの人数では出迎えに来てくれている友人に申し訳ない。

 あちこち見回してみると、各カウンターで様々な人種の人々が懸命に質問に答えている。
10分近くも汗を拭き拭き説明しているおばさん、靴下だけで靴を履いていないおじさん。
機内で隣の席だったナイスバディのアメリカ人女性がなぜかもめていた。
乗り継ぎでシアトルへ向かうとかで45分しか余裕がなく、僕より前方に並んだのだが。

 彼女と会話出来たおかげで手っ取り早く英語の勘を取り戻すことができた。
彼女はそのスタイルからは想像出来ないほど、コンビニ袋一杯のお菓子を抱え、
その半分以上を離陸前にタイラゲた。機内食も完食。
彼女は途中何度もトイレに行き、始めは僕が席を立って譲っていたが、気がつけば跨ぎ始めていた。
エコノミーならではの密着度、目のやり場に困ったのは言うまでもない。
(ローライズのウェストが鼻先数十センチ・・・)
 僕の順番がまわってきた。どんな質問かと構えていると”渡航目的は?” ”サイトスィーング”
ものの数秒で入国スタンプが押され、次の人が呼ばれた。

 神戸での引越しの手伝い以来1ヶ月半ぶりの再会。
(大きい用事をしにトイレへ行っていたようでスグの対面とはならなかった)
空港の外へ一歩出ると冷たい空気が頬を刺す、寒い。予想に反し晴れている。
遠くの方にはどんよりとした雲、予感。
バスを2回乗り継ぎ、わずかCAN$2.5でダウンタウンユースホステルへ。
エレベーター、インターネット接続専用マシンなど充実した設備である。

Hosteling International Vancouver Downtown

 荷物を解いて早速街へ。想像していた程の大きさは感じなかった。
オークランド同様、アジア系が多い。”SUSHI”の看板も目立つ。
歩道を歩く時の言い知れない違和感。右側通行はタヒチ以来である。
しかし交通量が圧倒的に違いすぎる。あさってからのレンタカーが不安だ。

 正直な印象、”きたねー街だなぁ”。吐き捨てられた路上のガムが見苦しい。
ホームレス、タバコくれガイ、紙くず、空き缶・・・。建物の外壁色も薄暗い印象だった。
フードコートで食事。NZでは”Eat here or take−away?”であったが”Stay?”ときた。
 途中、GSM携帯用のプリペイドSIMカードを購入。総じてデカイ携帯が並ぶ。
今回持参したエリクソンT39mのようなコンパクトタイプはない。
夕食は日本から土産として空輸したハウスバーモントカレー中辛である。
ロングライスとマッチしてなかなかうまい。

 シャワーの水圧、湯温ともに良好、幸先がいい。やはり電気温水器のようだ。
旅先での”チョロチョロぬるま湯”だけはいただけないのである。(贅沢だが)
トイレの仕切り板は噂通りかなり広く開いている。防犯上やむを得ないが妙に落ち着かない。
翌朝。雨?いや、雪である。雪男襲名。しかも植え込みにはうっすらと積もっている。
特殊な種類なのだろうか?桜が咲いている。”桜&吹雪” Photo

 レンタカー開始時刻を翌朝10時から11時へ変更しにアラモのオフィスへ。帰路サングラス購入。
ユースからインターネット接続したいのでレセプションへ。オーナーから許可出る。
しかし・・・カナダは進みすぎ。このユースではDSL回線を導入しており、通常のノートPCに内蔵されて
いるようなアナログモデムではアクセス出来ないのである。(壁のジャックはRJ−11なのだが)
 友人がユースの前でNZ時代の知り合い(Ayumi嬢)に偶然の再会。

この友人とCEOはオークランドで知り合ったのだが、Ayumi嬢と友人もオークランドでらしい。
夕食後ダイニングで話す。オークランドの写真を持っているとのことで見せてもらう。
なんとその写真中の人物のうち、10名は僕と共通の知り合いであった。
友人がNZから帰国した際、僕が成田へ出迎えに行った話をすると ”おとーさん?”
噂では僕のことを知っていたらしい。更にはその後の”隠し子騒動”までご存知であった。

 ラジオから”Good morning!”の声。時刻は既に午前5時半をまわっていた。
3時間程の睡眠後朝食、チェックアウト。みぞれが降っている。なぜか雹男襲名。
11時過ぎアラモレンタカーへ。
またトラブル。4駆をひと月前に予約していたのに今はないと。結局7人乗りの
Van(Dodge Caravan)になった。タイヤはオールシーズン。
カナディアンロッキー付近の走行を考えるとスノータイヤが欲しいところなのだが。
ユースまで慎重に運転し、荷物を積む。10日間の国内旅行のはじまりである。

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